「さしすせそ」の話 ~醤油~
2021.08.09
今日は、「さしすせそ」のお話の「せ」です。
「醤油(正油)」についてお話してみたいと思います。
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のうカフェオーナーのプロフィールはコチラから
さしすせその
「さ」=砂糖についてはコチラから
「し」=塩についてはコチラから
「そ」=味噌についてはコチラから
番外編「油」についてはコチラから
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今回の内容はこんな感じ。
①醤油のあれこれ
②醤油風調味料が多いわけ
③のうカフェの醤油
はい、まずは
①醤油のあれこれ
「さしすせそ」の和の調味料、すべて言えますか?
「せ」がしょうゆ??
と思った方もいるでしょう。
醤油=昔は「せうゆ」と書かれたそうで、、、
だから「せ」ですよ。
のうカフェの醤油は、一升瓶のものを使っています。
あれ?もう!?って感じで、
グイグイ減っていくので、
夜な夜なだれかが飲んでいるんじゃない??
と、つい疑ってしまうくらい( *´艸`)
本当によく使う、なくてはならない調味料です。
このように、
醤油は、日本の代表的な調味料で和食には欠かせません。
歴史的にも、この「日本」で大きく成長と変化をとげましたよ。
歴史をさかのぼれば、
中国の「醤(ひしお)」が起源とされています。
その昔、
食品に塩をまぶして保存する過程で、
発酵や熟成をして「旨味」がでることを知り、
「漬物」や「塩辛」、
そして穀物の「味噌や醤油」へ発展していきます。
鎌倉時代には、
味噌の表面にしみてくる液体「溜(たまり)」を
調味料としてつかっていました。
この「味噌だまり」が醤油の原型です。
室町時代には、すでに現在に近い醤油となり、
室町時代末には、醸造が盛んになったそうです。
なんと、500年!!すごい歴史ですね。
日本の醤油の産地は、なんといっても千葉県。
国内出荷量の35%も占めています。
野田にはキッコーマン、銚子にはヤマサ醤油とヒゲタ醤油
大手5社のうち3社が千葉県にあります。
一大消費地「江戸」から近いこと、
大きな川があり、運びやすかったのでしょう。
一昔前は、街全体が醤油の香りだったのですが、
今はタンクでしっかり品質管理されていて、
あまり醤油の香りは外にもれなくなりました。
②醤油風調味料が多いわけ
こんなに長い間、
大切に作り続けられた調味料なのに
最近では似ても似つかないモノがたくさん出回っています。
まず、
醤油はなにでできているでしょう?
実は、たった3つの材料でできています。
大豆、小麦、食塩。
シンプル~♪
大豆のたんぱく質がうまみ成分のアミノ酸に、
小麦のでんぷんが甘みや香りのぶどう糖に分解されます。
たった3つの素材で、
手間をかけ、
時間をかけ、
自然の力が加わって、
「醤油」ができるのです。
日本の風土って素晴らしい♡
しかし今現在、実際にスーパーで売られているしょう油は、
こんな感じ。
脱脂大豆=大豆あぶらを絞った残りの大豆(搾りかすのようなもの)
この脱脂大豆、
油を余すことなく搾り取る過程で、
化学薬品である有機溶剤が使われます。
※この有機溶剤については、
「さしすせそ」の話の番外編「油」でふれています。
そして、実は意外に知られていないのですが
この脱脂大豆の正体=「遺伝子組み換え大豆」
醤油や油などは、原料をそのまま食べるわけでない、
高度に精製されていること等を理由に、
遺伝子組み換え食品の表示義務がありません。
ですので、
遺伝子組み換え原料がはびこっている業界です。
また、食品表示にも抜け穴があって、
表示義務があるのは、
重量順で上位3品目かつ、
重量に占める割合が5%以上のものと限定されています
4番目以降の材料から、表示しなくていいのです。
遺伝子組み換え食品の安全性を声高に主張している人もいますが、
この安全性の研究は、
非常に短期間の実験しかしていない!
というからくりがあり、
長期研究がされていない分野です。
あえて長期的研究ができないよう
圧力をかけているとかいないとか。。。
本当に食べて、遺伝子的レベルで人体に影響がないのかどうか、
今の段階ではわかっていません(かなり黒よりです)。
世界的な飢餓を救う食品になるかもしれませんが、
現代の日本においては、
「どうしてもそれに頼らなくてならない」状況ではなく、
避けた方がいい食品であると考えています。
最後に添加物として「醸造アルコール」
これは、白カビの発生をふせぐ効果があります。
醤油は、
旨味成分、塩分、アルコールの3つのバランスが大切で、
旨味や塩分が欠けると、
アルコールを添加してバランスを補う必要があります。
安く作ろう、塩分控えめにしよう、とか
本来の醤油でないものに加工しようとすると
バランスが崩れて、アルコール添加が必要になりますね。
ちなみに、醤油は発酵の過程で、
1.5~2%のアルコールが含まれているそうです。
ゴクゴク飲むことはない、ので
アルコールが人体に及ぼす影響はない(範囲)ということです。
③のうカフェの醤油
長くなりました。
のうカフェのしょう油は、
川島町にあります「笛木醤油」さんの
金笛醬油を使っています。
材料は「大豆、小麦、塩」の3つだけ。
真っ黒くて、煮物が黒ーく仕上がるんですが、
鼻をとりぬける香りと味わいに
とてもインパクトがあって気に入りました。
のうカフェのオープン前には
お願いして蔵を見学させていただきました。
大きな木桶がたくさん並んでいて、
木桶の上からガラス越しに眺めることができます。
眺めていると、ポコ、ポコ、と
ゆっくりと大きな泡があがってきて
菌が生きていることが感じられます。
(笛木醤油さんのHPより)
こんなにも丁寧に、
昔ながらの製法を守っている醤油蔵が、
ここ埼玉県にあることに感謝し、感動します。
今は、しょう油パークなんてステキな施設ができて、
年中、蔵の見学やレストランなどご家族みんなで楽しめますので、
ぜひのぞいてみてください。
これからも、
美味しい和食を作るために
美味しいお醤油を使っていきます。
皆さんも試してみてくださいね。
笛木醤油株式会社さんのHPはコチラ