発酵食品は菌とともに生きること。
2019.06.10
ほんの少し昔、冷蔵庫はありませんでした。昭和の真ん中くらいまで。
私の父(76歳)の子供時代には冷蔵庫はありませんでした。
電気を使わない冷蔵庫。
冷たい空気の源は、氷。
氷屋さんが氷を売りに来て、ブロックの氷を買って
冷蔵庫の氷コーナー(2段式の上段みたいな感じでしょうか)に収納。
大切に使ったそうです。
それ以前は???
先人たちは、ながーーーーーーーーーい間、
食品を保存するため、
一年中平均的に食を確保するため、
様々な保存方法を試行錯誤してきました。
干して水分を減らすのも一つ。
多湿な日本で発達したのが、「発酵」です。
特にお米から起こす「糀」は、
お味噌やお醤油、お酒をはじめ、様々な食品の保存に活用されてきました。
お米の収量が少ない東北の山間地域でも、
毎日のごはんは大根や雑穀を混ぜてかさ増ししたご飯を食べているというのに、
食品保存のためには、お米(糀)をふんだんにつかった
という話を聞いたとき、私はかなりの衝撃を受けました。
えー、そういう価値基準!?
それほど、日本人は、お米を!発酵を!大切にしてきたんです。
(写真は、先日の味噌作り。みんなでおけを囲んで糀と大豆を混ぜています↓↓↓)
少し話は変わりますが、
皮膚などには、常在菌という菌がついています。
大腸菌などたくさん増えれば悪さをする菌もありますが、
この常在菌は、皮膚自体を守ってくれています。
家族で共有している親和性の菌もあって、
お風呂などを通じて共有します。
大勢家族に囲まれて育った赤ちゃんは、丈夫!
なんて聞いたことがありませんか?
家族の数が多ければそれだけ共有する菌の種類も多い、
だから小さいうちにたくさんの菌との出会いが体を丈夫にする、という説です。
梅酵素は素手でかき混ぜることによって、
常在菌で発酵を促進します。
糠床(ぬかどこ)だって、素手でかき混ぜる。
化学物質に頼らず、天然のものを取り入れるって、
それなりの経験と勘が必要にはなりますが、
そんな五感を働かせることこそ、「生きる」ってことなんじゃないかと思います。
高温多湿になるこの時期、
食中毒は気になりますから、衛生管理は十分必要ですが、
発酵食品を取り入れ、植物性乳酸菌をたくさんとって腸を元気にしましょう。
菌と仲良くなりましょう♡